召喚魔術の実践:儀式

ここからは、召喚魔術の儀式となる。

召喚魔術について および

召喚魔術の実践:儀式の前に を読んでから行おう。

1.罪を告白する

罪の告白というと大げさだが、儀式のはじめに、自分の心をしばし見つめ浄化することは、スピリットと対峙するためにプラスとなる行為である。

(けれども、絶対に必要ということではないので、気が乗らなければ省いても大丈夫だ。)

自分の悪い行い、後悔している言動を告白する。

誰に?

その相手は、神でも宇宙でも何でも。

君の信じる○○に、である。

「○○よ、私は罪を告白します。私は______。」

君の心の奥にある闇を、そこに居座る苦しみを、○○に告白することで解放するのだ。

これは、謝罪ではない。

許しを乞うのではない。

○○に告白するからといって、○○が君を赦すわけではない。

内に抱えた罪(の意識)を手放す(宇宙○○に渡す)ことによって、君が君を救うのだ。

そう、君の心は、いくばくか救われる。

それは、スピリットを召喚するにあたり、精神的なプラスとなる。

罪ある存在の自分に、スピリットの力を借りる資格はないのではないか?

その疑いを消すために、告白すると思ってもいい。

罪の告白をするしないによって、スピリットが君の要求を聞くのをしぶることはない。

(告白しようがしまいが、スピリットは(宇宙は)、すでにそれを知っているのだから。)

けれども、君が自分の罪を自覚し、認め、悔やみ、それを解放するという行為が、少しでも心の汚れを取り除くと感じられるのならば、罪の告白をする意味はある。

罪が消えるわけではない。

ただ、その重荷のいくらかを、○○が引き受けてくれるというだけである。

罪といったが、告白するのは明らかな罪(悪いことをしたなど)でなくてもいい。

知人でも、まったく知らない人間でも、辛さや苦しみを抱えた人々がいる。彼らを救えず、あるいは、救おうとせず、今ここに存在する己のの無力さに対する思いを打ち明けることもまた、心の錘を外し、不純物を取り除くのと同様である。

罪の告白の最後に、君が手放した重荷を、苦しみを引き受けてくれた○○に、感謝しよう。

「○○よ、ありがとうございます。」

そして、

君が今、ここに存在していることに、感謝しよう。

「ありがとうございます。」

2.スピリットに要求する権威を得る

今、君は、この召喚の儀式において、スピリットに自分の望むものを要求する力…権限を得る。

これから、君はスピリットを呼び、自分の望みを実現させる。

そのために、君は、スピリットに要求する権威を持っていなければならない

それを得るのだ。

誰から?

何から?

それは、神(呼び方は何であれ)から、宇宙からである。

そう決めたのは、ほかならぬ君自身。つまりは、創造主は君。したがって、君は君自身に権威を与えることができる。よって、神(宇宙)から権威を得たといっていいのだ。

なぜ、権威が必要か?

考えてみよう。

たとえば、

君にとって、天使(と呼ばれる存在)はどういった立ち位置だろうか。

神の御使いである天使を、自分より上の存在だと感じるかな?

天使の前に跪き、懇願するのはありでも、自分が天使に何かを命じるのはおかしいと思うか?

自分の立場でそんなことをするのは、おこがましい、と。

それでは、この魔術は機能しない

召喚魔術は、スピリットに君の頼みを聞いてもらうのではない。

スピリットが君の要求を聞くのだ。

君は、スピリットにお願いしてはならない。

君は、スピリットに頼み込んではならない。

へりくだった態度は、マイナスにしかならない。

君は、権威をもって、スピリットに要求する

偉そうに命じるのではない。

自分のほしいものを要求するのが、当然の権利であるがごとく、要求する。

権威ある自分を感じよう。

天使(ほかのスピリットでも)に要求する権威を持つ自分を感じるのだ。

実際に、以下の言葉によって、君はスピリットに要求できる権威を得る

El、 Elohim、Adonai、Shadai、Adiriron、Ehyeh asher Ehyeh、Tzurtak、そして、YHWHの名のもとに、

私は______を呼ぶ。

アルファベットの単語は、神(と呼ばれる存在。君にとっての○○と考えていい。この先は神と記す。)の名である。

発音は、

ELL、ELL-OH-HEEM、ADD-OH-NIGH、SHAD-EYE、ADD-EAR-EAR-ON、EH-EE-EH ASHER EH-EE-EH、TZAH-RT-AK、そして、EE-AH-OH-EH の名のもとに、

私は______を呼ぶ。

カタカナでは、

エル、エロヒム、アドナイ、シャダイ、アディリロン、エイエ アッシャー エイエ、ツァアルタック、そして、イーアォエの名のもとに、

私は______を呼ぶ。

となる。

(イーアォエは、日本語だとヤハウェのこと。)

私は______を呼ぶ。

の、______には、君の選んだ(召喚する)スピリットの名が入る。

では、神の名のもとに権威を得て、スピリットを呼ぼう。

「 El、 Elohim、Adonai、Shadai、Adiriron、Ehyeh asher Ehyeh、Tzurtak、そして、YHWHの名のもとに、

私は______を呼ぶ。」

そう、声に出して言おう。

威厳のある声を腹のそこから出し、堂々と、だ。

これで、スピリットに要求する権威を君は得た。

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3.スピリットを呼ぶ

「 El、 Elohim、Adonai、Shadai、Adiriron、Ehyeh asher Ehyeh、Tzurtak、そして、YHWHの名のもとに、

私は______を呼ぶ。」

と、言ったのち、

スピリットのシジルを見る

凝視する必要はない。

シジルの形を見る。

そのシジルが、スピリットそのものであるかのように、

シジルを見る

そして、シジルを見たまま

スピリットを呼ぶ

(______よ。の「よ」はつけなくてもかまわない。)

「私の呼ぶ声を聞いて(ください)。

______よ。

______よ。

______よ。

………    」

君の好きなだけ10回でも100回でも読んでいいが、3回程度で十分である。

権威ある君の呼び声は、スピリットに聞こえている。

見えないが、近くにいる相手を呼ぶのと同じだ。

名をただ声に出して言うのではなく、

すぐ近くにいて、君の声が聞こえている相手に、

「ねえねえ、聞こえてるでしょ?

こっちに来て」

と、実際に呼ぶように、呼ぶ。

スピリットは君の呼ぶ声に応える。

そして、待つ。

スピリットが君のもとにやって来るのを。

君は、即座に、スピリットの存在を感じるかもしれない。

寒気がする。

暖かさを感じる。

光を感じる。

空気が濃くなったような気がする。

目の前に靄がかかったような気がする。

誰かに、何かに見られているような気がする。

誰かに、何かの気配を感じる。

姿は見えずとも、

誰かが、何かがそこにいるという存在感を感じる。

など。

これらをまったく感じなくてもOKだ。

君が、スピリットの存在を感じるのを待つ必要はない。

3回、スピリットを呼んだなら、

たとえ君がその存在を感じていなくとも、スピリットはそこに来ている

君が呼んだ、のだから。

君の声が、スピリットに聞こえていないはずはない。

そして、聞こえているならば、スピリットが来ていないはずがないのだ。

したがって、スピリットを呼び、しばし待ったら(一呼吸置いたら)、儀式を進めよう。

4.スピリットに要求を伝える

いよいよ、君の望みをスピリットに伝える。

正確には、君のほしいもの(望みの実現)をスピリットに要求する

権威をもって、シンプルにだ。

伝えるのは、二つ。

君の今の現実(状況・問題)と、

スピリットに実現してほしい君の望み(要求)である。

余計な要素はいらない。

シジルを見たままで、伝える。

スピリットの力を得て変えたいと望む、変わる前の、今の現状をシンプルに伝える。

生々しい感情…つらい、苦しい、悔しい、居心地が悪いなど…とともに。

そして、

スピリットの力を得て実現したいことをシンプルに要求する。

望み通りとなった現実をリアルに想像して、喜び、満足感などの感情とともに。

これだけだ。

例をあげてみよう。

「______(スピリットの名)、

私は、恋人とケンカして音信不通になっています。」

悔しい。悲しい。寂しいという感情とともに伝える。

「______(スピリットの名)、

私が恋人と仲直りして、愛を育んでいくことを、あなたに要求します」

そうなったときの、やったー! うれしい! 幸せ!という感情とともに伝える。

現状と望みはシンプルに。

問題のある現在の状況になった経緯などは不要である。

誰が悪い、自分がこうすすべきだったなど、責任の所在や反省なども不要。

また、望む状況になるために、まずはこうなって次にこうなってなど、余計なプランは提示しない。

スピリットは、私たちの思いもしない解決策をもって君の望むを実現する。

簡潔に望みを要求したら、あとは信じて任せるのが賢明だ。

重要なのは、感情である。

以前にも記したが、魔術の多くは、機能するのに情動(強い感情)が必要となる。

召喚魔術もそうだ。

君の情動…ここでは、現状から望みが実現したとき(の想像)に生じる感情の変化…が、スピリットへの要求を強固にする。

逆に、スピリットへの要求を弱めてしまうものもある。

それは、要求のあとに、

それを待っています!

楽しみにしています!

といった望んでいる状態で生じる感情を持つことだ。

そうすると、スピリットは、君のその感情にフォーカスし、『望みが実現していない状態を要求しているととらえてしまうのである。

要求を伝えたら、それを望む気持ち、それが実現するのを待ちわびる気持ちを持たず、すでに望みが実現したと思い込み、その喜びの感情のまま次に進むべきである。

感情をもってスピリットに現状を伝え、

感情ををもって望みの実現を要求しよう。

スピリットは、君の要求を聞く。

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5.スピリットに感謝を捧げる

望みの要求を終えたら、望みが実現した喜びの感情のまま、スピリットに感謝の念を捧げる。

君の要求を聞き、それを成したことへの感謝だ。

このとき、君は、望みはすでに叶っているという前提(思い込んでいる状態)で感謝する。

君の喜びと、満たされた心からの感謝の念が、君の要求を成すスピリットへの捧げものである。

これは、必須の捧げものだ。

実際、望みがかなったことによる喜びや幸福感に包まれている君は、演技ではなく自然に、それをもたらしてくれたスピリットに感謝の気持ちを抱くだろう。

もちろん、この時点で現実はまだ変わってはいない。

けれども、

君は、変わることを知っている。

君は、スピリットが君の望みを実現することを知っている。

だからこそ、君はこの先の未来(望みが実現している場面)を想像し、喜びの感情を生じさせた。

そして、要求とときを同じくして、喜びの感情とともに感謝の念を捧げるのである。

スピリットはそれを受け取るだろう。

スピリットへの捧げものは、感謝の念のほかに、さらに捧げてもかまわない。

君が捧げたいと思うのなら、

君が何か捧げなければと感じるのなら、

感謝の念だけでは足りないと、君が感じるのなら、

さらなる捧げものをスピリットに捧げよう。

ここに、スピリットに捧げるのに適したものをあげておく。

● お香、食べ物など、物質的なもの(いわゆるお供え的なもの)

これらは、儀式の際、祭壇をつくりそこに置くなり、ただ目の前に置いておくなりする。そして、その後の処理…燃やしたり、自分で食べたり、川に流したりなど…を自分ルールとして決めて行う。

● スピリットに要求した望みの実現のために、自分自身も最善を尽くすことを約束する。

スピリットは君の要求を成す。それを信じているからといって、君が現状打開に向け何もせずにいたならば、君が真剣にそれを望んでいるとはいえない。

召喚魔術は行われた。スピリットはスピリットの役割をこなす。君は君で、できることを精一杯やるのだ。それをスピリットに約束する。スピリットは、君の約束を捧げものとして受け取るだろう。

「______(スピリットの名)、

私は、あなたに要求したことのために、できる限りの努力をすると約束します。」

● ある種の犠牲を払う

犠牲という言葉は生贄を連想させるかもしれないが、何かを贄として差し出すということではなく、スピリットの行う手助けへの対価と考えてほしい。

「~を犠牲にします。」は、~をスピリットへの捧げものとするという意味だ。

○ 好きなことをやめる

これは、よくある「願かけ」に似ている。願いを決め、その願いが叶うまで「○○断ち」をするといものだ。

断つのは、自分の好きなことである。たとえば、スマホゲームを毎日やるのが楽しみであるなら、望みが実現するまでゲームをやらない(あるいは、1ヶ月間ゲームをやらない、のように期限を決めて)、肉が大好物なら、望みが実現するまで肉を食べない、など。

自分の楽しみや快楽を放棄することは、望みに対する本気を表すことにもなる。

「______(スピリットの名)、

私は、1ヶ月間、ゲームをすることを犠牲にします。」

○ 今胸にある怒りや不満を放棄する

これは、ある特定の怒りを放棄したら、もうその怒りをもとにした言動を一切しないということだ。

たとえば、君に不利益なことをした友人への怒りを放棄したら、このとき以降、友人に対して再び怒りをぶつけたり、文句や嫌味を言ったりしてはならない。(その怒りは、スピリットに犠牲として払ったのだから、もう君の中にはない。)

例:「______(スピリットの名)、

私は、嘘をついた友人への怒りを犠牲にします。」

○ 怒りや不満を断つ

これは、すでに君にある怒りや不満ではなく、この先に生じるであろうものだ。好きなことを断つのと同じように、望みが実現するまで上司に対する不満を言わない(あるいは、1ヶ月など期限を決めて)、望みが実現するまで家族に怒らない、など。

例:「______(スピリットの名)、

私は、望みが実現するまで、上司への不満を犠牲にします。」

6.日常に戻る

感謝、その他の捧げものを捧げたら、呼び出したスピリットをを去らせて終わりとなる。

これは、簡単な言葉でかまわない。

「ありがとう、______(スピリットの名)。行ってください。」

または、

「ありがとう、______(スピリットの名)。じゃあね。」

または、

「ありがとう、______(スピリットの名)。」

など。

これで、召喚の儀式は終了である。

儀式を終えたら、サクッと日常に戻ること。

深呼吸して伸びをし、普段していることに戻ろう。

コーヒーを飲んだり、本を読んだり、テレビをつけたり、運動したり、買い物に行ったり。

召喚魔術を行った自分から素早く離れることが大切である。

召喚魔術は行われた。

スピリットはすべきことをするだろう。

君は、自分のすべきことをするのだ。

自分の望みを実現するために、君はスピリットにそれを要求した。

その事実を、今は忘れよう。

いや。忘れるというのは語弊があるかな。

言いたいのは、

スピリットの手助けを信じるあまり、

望みのための努力を怠るなということだ。

魔術を行ったからといって、君の望みの実現に手を抜いてはならない。

恋人との仲直りを望むのであれば、自分を見直し、非があれば改め、連絡を取り続ける。

商売を繁盛させたいのなら、改善点を探し、実際に行動する。

恋の成就を望むなら、自分を磨き、効果的なアプローチを模索する。

どんな望みであれ、君にできることはあるはずだ。

もし、何もなければ、自分の幸運を信じ、運命の好転を信じ、自分の信じる神(君の信じる○○)に祈りながら、じっとときを耐えよう。

召喚し要求したスピリットに成果を期待するのではなく。

また、君は自分の直感に注意を傾けねばならない。

いつもの違う道を通りたくなったら、そうしよう。

普段は立ち寄らない店に足が向いたら、入ってみよう。

新たな出会いを、可能性を逃さずキャッチし、受け入れるべく、自身の直感を信頼するのだ。

それは、君の気づかなかったチャンス、そして、目指すゴールへと続く扉が開かれる合図であるかもしれない。

そして、望みの実現が成されたそのときは、君のスピリットに心よりの感謝の念を表し、幸福をかみしめるといい。

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