魔術を行うための準備その② 魔術の知識

Preface

君は、魔術に関して、何か知りたいことはあるだろうか。

魔術は機能する

この認識さえあれば、ここで手引きする魔術の実践に支障はない。

だから、君が知らなければならないことはほかにない。

ただ、魔術の世界に足を踏み入れる者として知っておいたほうがいいこと、あるいは、知らなくても全く問題はないが、知識として知っておいて損はないことは、星の数ほどある。

そのいくつかをここに記すので、気になる箇所を参考にしてほしい。

なお、魔術の歴史やそれぞれの魔術の詳細、体系ごとの特徴、功績(あるいは悪名)を残した魔術師などについてもっと知りたくなったら、世に出ているいろいろな文献・サイトで情報収集し、知識を深め、自分なりの見解を持つといいだろう。

(魔術の知識をガッツリと得たい君。この手引きのメインは、魔術の実践。ここでは、サラッと記すだけなのを許してくれ)

魔術の種類

本当のところ、魔術には2種類のカテゴリーしかない。

機能する魔術機能しない魔術だ。

ここで手引きするのは、もちろん、機能する魔術

けれども、世の中にはたくさんのカテゴリーがあり、それぞれの特徴を知ることで理解が深まるのも事実。

そこで、知識として代表的な魔術の種類(呼び名)をあげてみよう。この種類分けに、明確なラインはない。個々の見解によって多くの分け方があるので、あくまでも私個人の見方と考え方によるものと思ってほしい。

白魔術と黒魔術

白魔術と聞くと、一般的に良い魔術というイメージが湧くのではないかな。

癒しの呪文や、回復術、心のケア、健康に効く魔術など。これは、ゲームや漫画に登場する白魔術師という設定のキャラクターたちが使う魔法の影響からきているのだと思う。

また、恋のおまじないやキレイになる呪文など、自分を高めるための魔術、天使の助けを得る魔術も、白魔術に分類されているようだ。

簡単に言えば、物事を良い方向に変えるために、ポジティブ(正)なエネルギーを使って行うとされているものが白魔術と呼ばれている。

黒魔術はその逆で、悪い魔術(というのもおかしいが)、攻撃的で危険な魔術をイメージするのではないかな。物語の中でも、黒魔法を使うのはたいてい悪役だ。

自分の欲求のために人に害を与える魔法…たとえそれが、私利私欲からでなく、敵を倒して平和を得るためだとしても、創造ではなく破壊を目的とするものは、黒魔術に分類されているように思う。特に、悪魔の力を借りて行う類の魔術は、黒魔術の代表とみられている。

結果は様々でも、ネガティブ(負)なエネルギーを使って行うとされているものが黒魔術と呼ばれている。

けれども、

私は、白魔術と黒魔術にボーダーはないと思っている。

すべての物事には二面性があり、自分が良いと信じるものが他人にとって悪いものの場合もある。状況によっても見方は変わる。

天使を呼ぶのも、悪魔を呼ぶのも同じ召喚魔術。

魔術に色はない。良い悪いもない。あるのは、自分が魔術に付加する思いだけ。これは、個々の倫理観にゆだねられるので、魔術に責はない。

魔術を行う人間…君が、魔術の善悪を分けるのだ。

スポンサーリンク

古代魔術、近代魔術、儀式魔術、高等魔術、現代魔術、ペイガン魔術

古代魔術とは、19世紀に近代魔術の体系が確立する以前からある多岐にわたる魔術の総称といえる。世界各地で、呪術師、シャーマン、巫女、降霊師などが行った、祈祷、降霊、崇拝、薬草治療、予言その他を含むもので、その呼び名もシステムも土地や信仰によって様々だろう。その全てを把握するのも、分類するのも不可能に等しい。

ただひとつ言えるのは、何百年も昔から、人知を超える力の存在を認め、活用する人々はいたということだ。

近代魔術は、高等魔術、儀式魔術とも呼ばれる、19世紀から20世紀にかけて、主に魔術結社に属する魔術師たちによって体系化されたもの。

(儀式魔術はそれ以前から行われていたが、カバラと結び付けられ体系化されたことで、現代の魔術師たちの多くに伝わる高度なものとなっている。)

代表的な魔術結社には、The Hermetic Order of the Golden Dawn(黄金の夜明け団)、その元団員が設立したArgenteum Astrum、A∴A∴(銀の星団)などがある。

儀式魔術の呼び名の通り、儀式を重要とするこの魔術は、魔術結社や団体によって秘儀や儀式内容が異なる。そのため、それぞれが必要とする道具や手順などについて一概には言えないが、魔法円を使った召喚術もあれば、瞑想からのパスワーキング、アストラル界とつながるスクライングその他様々な魔術の技がある。

そして、近代魔術の伝統を守り続ける魔術師がいる一方、近代魔術を独自に進化させた様々な現代魔術もまた多岐にわたり、魔術師の数だけ魔術の種類があると言っても過言ではないだろう。

ペイガン魔術は、かつてはキリスト教にとっての異教の者が行う呪術という位置づけだったが、現代では自然魔術やウィッカを含むウィッチクラフト(魔女術)などをこう呼んでいる。

儀式、呪文、ハーブを使った魔術などを行う魔女術は、宗教的側面もある。

(ウィッカに関する書籍(洋書)が、魔術系の中で一番多いように思う。ひとりでウィッカを学ぶための教科書的なベストセラー本の著者が男なこともよくある。魔女術といっても男でもOKな魔術だ)

ケイオスマジック

先ほどの項でケイオスマジックにふれなかったのは、この魔術をほかのものと分けたかったからだ。

そう、私の手引きする魔術は、ケイオスマジックに分類される。そして、このケイオスマジックが、一番使い勝手の良い魔術なのだ。

使い勝手が良い理由は、まず、シンプルなこと。

シンプルなものは、余計なものが省かれ、必要なものが明確にわかるので、自分なりにカスタマイズできる。

また、ほかの体系化された魔術ほど、習得するのに時間がかからない。魔術によっては、組織に属し、その歴史から仕組みの理解、イニシエーションと呼ばれる通過儀礼などの段階を踏んで、ようやく実践が許されるものもある。

ケイオスマジックは、方法さえ知れば、すぐに実践可能。もちろん、経験の浅い深いにかかわらず、行った魔術は機能する。

そして、枠にとらわれず、自由に魔術を行えることが、ケイオスマジックが一番使い勝手の良い魔術とする最大の理由だ。

枠がない…つまり、ほかのどの魔術のエッセンスも利用可で、自分で新しい魔術の技法を開発することもできるのだ。

どうかな?

使い勝手の良いケイオスマジック。

この魔術の世界に、君を招待しよう。

※ 魔術の知識としての説明はここまでとするが、ケイオスマジックの詳細は、後ほど別記するのでそこを見てほしい。

スポンサーリンク

魔術の技法(種類)

実際に魔術を行う際、その技法は様々にある。望む事柄によっては、適する技法を使った方がいい場合もあるが、基本的には、自分の好みで選んでかまわない。

お守りやおまじない程度の魔術を、気負いなくやりたい。

天使や悪魔を呼ぶ系は遠慮したい。

心の平穏や自分を高めるために、瞑想っぽいのをやってみたい。

いかにも魔術って感じのものがいい。

など、それぞれに魔術に対する考え方があるだろう。

これから、手引きしていく魔術の技法に、君に合うものがあることを願おう。

ここにあげる技法は、ケイオスマジックだけでなく、ほかの魔術でも使われるものがほとんどだ。

そもそも、魔術の種類…●●魔術という言い方は、白魔術、儀式魔術、召喚魔術、高等魔術、護符魔術など、体系別と技法別が入り混じっていて、その境界は曖昧なもの。ここでは、あえて体系での分類を種類、技法での分類を技法としたけれども、実際はすべて魔術の種類と呼べるものなので、ここであげる技法の呼び方も●●魔術となるものが多い。

いずれにせよ、

○○(技法)は△△(魔術)でしか使われない、

ということはない。

たとえば、天使などのスピリットの召喚術は、そのやり方は多少違えども、グリモワール(魔導書)に沿って行う近代魔術でも、ウィッカでもケイオスマジックでも使われる。

どこかの魔術結社だけが行える奥義のような魔術は、その組織に属する者しか知り得ないだろうから、除外する。

少なくとも、書籍やネット上に公開されている魔術の技法(私がここで手引きするものも含めて)は、特定の魔術に属するものではない。

スピリットの召喚

召喚魔術と呼ばれるこの技法は、スピリットとカテゴライズされる超自然的で実体のない存在を召喚し、自分の望みを実現させるもの。

一般的には、天使などを儀式や祈りで呼び出し、望みの実現に向け働かせることをいう。悪魔や下等(とされる)の存在を呼び出す場合を、召喚ではなく喚起とする見解もあるけれど、ここではみな、召喚と呼ぶ。天使も女神も悪魔も妖精も、スピリット。それらに望みを実現してもらおうという魔術だ。

※ ウィジャボード(日本でいうこっくりさん)で行う降霊術、死者の霊を呼び出すとされるネクロマンシーは除く。

シジルマジック

シジルマジックは、日本語にすると印章魔術。

願望をシジル…文字を図形に変換したもの…で描き、トランス(変性意識状態)の瞬間に顕在意識から潜在意識を通して宇宙エネルギーに要望を伝え、それを実現させる魔術である。

そして、この魔術を、一番はじめに手引きするつもりだ。

なぜなら、シジルマジックはアファメーションに似ているため、引き寄せの法則系のように受け入れやすいから。はっきり言えば、魔術の持つ、なんとなくいかがわしいことをしているような、ダークなイメージがないからだ。

もちろん、ダークなイメージを持っている人が少なくないだけで、魔術にいかがわしいところなどない。

オレ、魔術やってるんだ。と、正々堂々とお日さまの下を歩くのに支障はない。

魔術は、ハッピーに生きるためのスキルだ。

具体的には、シジルやスピリット、儀式などのツールを使うスキル…それが魔術である。

服を洗うのに洗濯機を、33階まで行くのにエレベーターを使うのと同じ。生きるのに役立つ、便利なものを使うのに、後ろめたい気持ちになることはない。

魔術を使って何かを得るのは、ズルいことではないのだと、改めて認識してほしい。

シジルマジックから魔術を始めよう。

タリスマン&アミュレット

タリスマン・アミュレットは、アクセサリー等にシジルや魔力のシンボルを描いて魔力を込めたもので、それらの作成・所持により望むパワーを得る技法を、護符魔術と呼ぶ。

タリスマンは自分に望む力(影響)を得るため、アミュレットは外からの望まない力(影響)を阻むためのもの。簡単にいうと、臆病な自分に勇気を与えることなどを目的とするものはタリスマン、悪い気をシャットアウトするなど魔除け目的のものはアミュレットと呼ばれる。

護符魔術は、大昔からあらゆる部族・宗教においても行われており、幸運・交通安全・恋愛成就のお守りのように、今日では魔術と意識されずに使われている技法でもある。

※ 護符魔術では、シジルなどを物体に描き、あるいは、シジルを描いた紙などを物体内に込めて作成するが、幸運のシンボルを模したマスコットや置物、開運グッズ、エジプトのスカラベ(コガネムシ)、カバラの生命の樹などを模したアクセサリーなど、タリスマン・アミュレットと呼ばれるアイテムは数多く存在し、その中には、魔術のカテゴリーに入るか微妙なものもある。

スポンサーリンク

キャンドルマジック

キャンドルマジックは、魔女術で使うことが多いようだが、誰でも使える魔術だ。

キャンドルマジック専用の、何色ものロウソクのセットが売られているのを見たことはないかな。求める効果によって適する色を使うやり方があるためだ。

(ケイオスママジックでは、自分にとって不都合がなければ、普通の白いロウソクだけでもできる。)

ロウソクを特定の人物に見立てて影響を与えたり、スペルワーク(呪文を唱える)を行ったりする。ロウソクが燃えている間に魔術を行うのは、炎が魔力を高めるとされているからだ。

黒いロウソクを用いてえぐい呪いをかける魔術もあるが、この魔術に向いているのは、恋愛など人との関係に関する望みだと思う。

マントリカルスペルマジック

マントラは、ヒンドゥー教でいう真言・呪で、スペルは呪文。うまく日本語では表せないが、音のシジルマジックといえばわかりやすいだろうか。

シジルマジックで文字を図形に変換するように、マントリカルスペルマジックでは、願望の文字を単なる音に変換して唱える。この音に、意味があってはならない。

つまり、望みを過去形にしたアファメーション

…私は合格した私は合格した私は合格した…

みたいに唱えるのではなく、

ただの音に変換して唱えるのだ。

たとえば、“私は合格した”を、“ディーアンぺー“に変え、

…ディーアンぺーディーアンぺーディーアンぺー…と。

一言で魔法をかける呪文ではなく、短いスペルを一定時間唱え続けてトランスになることで、シジルマジックと同様に顕在意識から潜在意識を通して宇宙エネルギーに要望を伝え、それを実現させる魔術である。

サービター、ソートフォーム、魔人形、代人形

サービターはケイオスマジックには欠かせない技法であり、好んで使う魔術師は多いと思う。サービターとは、君に使役する存在で、それをつくり、望み実現のため動いてもらうのがこの魔術。

ソートフォームはサービターと似た存在で、同じように君がつくるもの。こちらのほうが簡単で身近な感じ。日本語に訳すと思念体となるが、仏教用語のトゥルパ(具現化した思念)だと思う人がいるかもしれないので、ここはあえてカタカナでソートフォームと呼ぶ。ソートフォームも、君の力になる存在だ。

魔人形は…文字通り人の形をしたにんぎょう。ソートフォームがどんな姿でもかまわないのに対し、こちらは人形。

そして、思念(想像力)でつくるのではなく、実際にさわれる物質(粘土・布・木など)でつくる。

自分の手で、だ。

すでに完成済みの人形ではダメで、君自身がつくる。魔力を持った人形をつくり、望みの実現を頼む魔術である。

代人形も、魔人形と同様に人形をつくる。ただし、こちらは魔人形とは違い、人形自体が魔力を持つものではないので、時間はそんなにかからない。

そして、この代人形には、実際に存在する人物に接するように接する。そうして君の中でその人形がある人物そのものになったら、人形に与える影響が、実在の人物に与えられるという魔術である。

(人形を、対象とする人物に似せる必要はない。人の形をしていればOK)

これらの魔術は、ちょっと抵抗のある人もいるだろう。

サービターやソートフォーム、人形に話しかけるなんてバカみたい。

ソートフォーム? 見えないじゃん!

自分が粘土でつくった人形に魔力があるなんて、意味がわからない。

ノニク…頭は大丈夫?

そう思うだろうか。

今は、そう思うかもしれない。

でも、君がいくつかの魔術を行い、望む結果を得たあとでは、そう思わないかもしれない。

そのとき、君は、こう思うかもしれないのだ。

ノニク~! 前に言ってたサービターって魔術、手引きはまだ?

と。

Postface

これらの種類・技法は、魔術のごくごく一部でしかない。

ほかにも、フードゥー魔術やスクライング、パスワーキング、ルーン魔術等、山ほどある。また、私の知っている技法、そして、そのやり方はほんの一例にすぎない。

これらの中には、ここで手引きしきれないものもあるだろう。

(もちろん、ケイオスマジシャンとして、魔術師ノニクとして、できる限り手引きしていくつもりだ。ここにあげていない魔術も、おすすめがあれば手引きしていく。)

ただ、今は、こんな魔術があるんだ。おもしろそうだな。早くやりたい! と思ってくれればいい。

君が魔術を実践するときは近い。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

※ このサイト内の情報は、サイト独自の見解であり、その正確性や確実性、および正当性を100%保障するものではありません。


ブログランキング